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創業計画書の書き方のポイント⑦事業の見通し

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今回は、日本政策金融公庫の創業計画書の項目のうち「8.事業の見通し」について、詳しくみていきましょう。
「事業の見通し」では、借入金をきちんと返済することができるかどうかを数字で説明することになります。
ですので、創業融資の審査では、最も重要な項目でしょう。
融資の担当者に、確実に達成できそうだ、と納得させなければなりません。
ですので、数字は固めに見積もる必要があります。
ポイントは、「売上は小さく、経費は大きく」です。

「売上高」欄の書き方

売上高の予測は、収支計画の中でも、最も重要です。
経費は、支払い手である自分自身が決めることができますが、売上は、お客さんが決めます。
つまり、売上は、自分で決めることができないので、予測が難しいのです。
ですから、売上の予測は、合理的かつ精密なものにしないと、融資の担当者は納得してくれません。

単価×数量で計算する

日本政策金融公庫は、売上高の計算方法について資料を提供してくれています。
売上高等の計算方法について(外部リンク)
業種別に、売上高の計算方法を書いてくれているので、参考になります。
ただ、この計算方法には、少し問題点があります。
これによると、
・コンビニなどの売上=1㎡当たりの売上高×売り場面積
・製造業などの売上=設備の生産能力×設備数
・自動車販売業などの売上=従業員1人当たり売上高×従業者数
となっています。これらは、生産性など供給サイドに着目した計算方法です。
ですが、先ほども書いたとおり、売上はお客さんが決定するものです。
これらの算式には、肝心の「お客さんがどれぐらい買ってくれるか」という視点がありません。
ですので、日本政策金融公庫の売上高の計算方法では、説得力が弱いのです。

では、どのように計算すればよいでしょうか?
どの業種であっても、
「売上高=単価×数量」
に分解できます。
数量が「お客さんがどれぐらい買ってくれるか」になります。
単価は、「3.取扱商品・サービス」欄の「取扱商品・サービスの内容」に書いたものを使います。

商品・サービスごと、個別の事情ごとに計算する

商品・サービスの種類により、単価も数量も大きく変わるでしょう。
ですので、商品・サービスごとに売上の計算をしましょう。
それ以外にも、個別の事情で大きく変わるものがあれば、分けて計算しましょう。
例えば、飲食店であれば、曜日によって売上が大きく変わります。
ですので、少なくとも
・ランチとディナー
・平日と週末
で分けて計算すべきでしょう。

確実に達成できる水準を書く

売上高の予測については、希望的観測になりがちです。
売上高の計画が大きいほど、創業融資の担当者は、厳しく説明を求めます。
ですので、確実に達成できる売上高の数字を書きましょう。
第三者に実現可能な水準だと納得してもらえる説明ができるのか、慎重に検討してみましょう。

「売上原価」欄の書き方

売上原価は、
「売上×原価率」
で計算します。
商品・サービスの種類が複数ある場合は、商品・サービスごとに売上原価を計算します。

原価率については、日本政策金融公庫が提供している「小企業の経営指標調査」という業種ごとの統計データが参考になります。
創業融資の担当者は、計画書の原価率と統計データが大きく違わないかをチェックしています。

ただ、原価率は、販売戦略によって大きく変わることもあります。
例えば、飲食店の場合、広告費をかけない代わりに、安く提供するという戦略をとったとします。そうすると、販売価格を下げた分、原価率は上がります。
このように、統計と大きく変わる場合は、きちんと理由を説明できるようにしましょう。

「人件費」欄の書き方

役員、正社員、パートで分けて計算する

役員、正社員、パートでは給与水準が大きく違います。
ですので、役員、正社員、パートごとに分けて
「1人当たり人件費×人数」
で計算しましょう。
職種などで給与水準がちがう場合は、さらに分けて計算しましょう。

それともう一つ、代表者の報酬について注意が必要です。
法人の場合は、役員報酬として人件費に含めますが、個人事業の場合は、事業主分を経費に含めないので、注意しましょう。

社会保険料の会社負担分も含める

人件費は、給料だけでなく、社会保険料の会社負担分も含めなければなりません。
社会保険料の会社負担分は、ざっくりですが給料の15%ぐらいになります。
ですので、人件費は
「給料の額面×115%」
で計算します。

少し話はそれますが、社会保険について基本的なことを知っておきましょう。
社会保険に加入すべきかどうかについては、
・法人であれば、強制加入
・個人事業でも、従業員が5人以上の場合は、強制加入(ただし、飲食業や理・美容業などの一定の業種は、5人以上でも強制加入にはなりません)
になります。
社会保険料については、会社と従業員で半分ずつ負担することになります。
従業員が負担する分は、給料から天引きして、月末に、口座引落により、会社負担分とあわせて社会保険料を納付します。

「家賃」欄の書き方

創業融資の申込の時点で、事務所・店舗の契約・仮契約は済んでいるはずです。
ですので、契約書から家賃を転記しましょう。

「支払利息」欄の書き方

支払利息は、
「借入金×年利率÷12カ月」
で計算します。
例えば、借入金800万円、年利率3%の場合ですと、
800万円×3%÷12カ月=2万円
が支払利息になります。

「その他」欄の書き方

起業すると、思いもよらない経費が掛かることが多くあります。
ですので、経費の洗い出しを徹底するとともに、金額については多めの金額を見積もりましょう。

まとめ

「事業の見通し」は、創業計画書の中で、一番大変な項目になるでしょう。
特に、売上高の予測が一番難しいところです。
売上高の予測のポイントは
・単価×数量で計算する
・商品・サービスごと、個別の事情ごとに分けて計算する
・確実に達成できる水準を書く
になります。
創業計画書の完成までもう少しです。がんばりましょう!

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石水 克一

石水 克一

大阪市中央区本町の日本政策金融公庫の創業融資に強い税理士です。 起業家支援に特化した代表税理士が担当者となり、お客様の近くに寄りそって、しっかりと経営サポートをします!
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