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創業計画書の書き方のポイント⑥必要な資金と調達方法

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今回は、日本政策金融公庫の創業計画書の項目のうち「7.必要な資金と調達方法」について、詳しくみていきましょう。
起業に必要な資金の内訳と、その資金を自己資金と借入でどうやって調達するかということを説明する項目になります。
「必要な資金」の合計金額と「調達方法」の合計金額は一致させてください。

創業融資の審査では、特に、自己資金と借入のバランスが取れているかが、非常に重要なポイントになります。
自己資金が極端に少ないと、必要な資金のほとんどを借入れに依存することになり、資金ショートのリスクが高くなるからです。

「設備資金」欄の書き方

設備資金とは、固定資産に投資する資金のことです。
具体的には、店舗・事務所の保証金、内装工事代、自動車、机・イスやパソコンなどの器具備品、ソフトウェアなどです。

設備資金の場合、見積書などの提出が必要

設備資金の場合は、必ず見積書などの書類を提出しなければなりません。
具体的な書類は、例えば
・店舗・事務所の保証金であれば、契約書・仮契約書
・内装工事代であれば、見積書・発注書
・パソコンなど量販店で購入するものであれば、カタログなど内容と価格のわかる資料
といったものになります。

設備資金の場合、資金使途を厳しくチェックされる

設備資金の場合は、金額と使いみちが明確ですので、見積書などの書類をきちんと提出すれば、融資を受けやすいです。
ですが、「本当に見積書どおりに使ったのか(資金使途)」については、厳しくチェックされます。資金使途を確認するために、領収書や振込の控えなどの提出を求められることもあります。

資金使途に違反するケースとしては、
・内装工事や固定資産の購入をせずに、運転資金として流用する
・業者に実際よりも大きな金額の見積書を書いてもらい、差額を運転資金として流用する
といったことが考えられます。
このような資金使途違反が発覚した場合、
・次回以降の融資が受けられなくなる
・借入れの一括返済を求められる
など大きなペナルティを受けてしまいます。
ですので、資金使途違反は絶対にやめましょう!

「運転資金」欄の書き方

運転資金とは、設備資金以外の事業に必要な資金です。
具体的には、仕入れ、人件費、家賃、水道光熱費、通信費、広告宣伝費などの原価・経費です。
運転資金の範囲は非常に幅広いので、設備資金とちがって、厳密な使いみちの説明は求められません。
その分、運転資金として融資を受けることができる金額は、上限があります。
運転資金の融資は、2~3カ月分が限度になるでしょう。
ただ、飲食業などの現金商売ですと、売上のお金がすぐに入ってくるため、必要な資金は少し小さく、1~2カ月分が限度になるでしょう。

起業してから半年は赤字が続く場合が多いので、半年分の原価・経費の運転資金は用意しておきたいものです。
ですので、
運転資金の欄には、原価・経費の種類ごとに、半年分の金額を記載するとよいでしょう。
そのうち、3~4ヶ月分を自己資金で調達して、2~3ヶ月分を創業融資で調達するという計画にします。そうすると、無理のない計画になりますので、融資の担当者に納得してもらいやすいでしょう。

「調達方法」欄の書き方

調達方法のうち、メインは「自己資金」と「日本政策金融公庫からの借入」になるでしょう。
自己資金が足りない場合は、親からの贈与などで不足分を補うことが必要になります。

自己資金

自己資金の基本は、「自分でコツコツ貯めたお金」です。
創業融資を受けることができる金額は、自己資金の2~3倍が限度になります。
また、起業の熱意・計画性といった点で、最低100万円は用意しておきたいところです。
ですので、必要な自己資金は、融資を受けたい金額の1/3以上、かつ、最低100万円になります。

ですが、自己資金が足りない場合は、どうすればよいでしょうか?
自己資金が足りない分を補う方法としては、いくつか考えられます。
例えば、親から贈与してもらうということであれば、返さなくてもよいお金なので、自己資金として認められます。
この場合、通帳に振り込んでもらうだけでは、そのお金が贈与か借入れか、わかりません。
ですので、必ず「贈与契約書」を作成しましょう。

ただし、さすがに「自分でコツコツ貯めたお金」がゼロというのは、起業の熱意・計画性といった点で、厳しい評価になるでしょう。
できるだけ、早いうちから準備して、自己資金を貯めましょう!

創業融資の自己資金、気をつけるポイント

創業融資で、自己資金が足りない!どうすればいい?

親兄弟、友人等からの借入

親兄弟などからの借入は、自己資金とは認められません。
返済金額、返済回数、年利(無利息であれば「無利息」)を記入しましょう。

日本政策金融公庫からの借入

「借入申込書」に記載した金額と同じ金額を書きます。
返済金額、返済回数、年利を記入しましょう。

他の金融機関等からの借入

日本政策金融公庫からの借入のほかに、銀行から融資を受ける場合は記入します。

まとめ

自己資金がどうしても不足する場合は、設備資金・運転資金を減らすことを考えなければなりません。
設備資金であれば、中古で調達できないか、リースにできないか検討しましょう。
運転資金であれば、経費の種類ごとに、削れるところはないか検討しましょう。

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石水 克一

石水 克一

大阪市中央区本町の日本政策金融公庫の創業融資に強い税理士です。 起業家支援に特化した代表税理士が担当者となり、お客様の近くに寄りそって、しっかりと経営サポートをします!
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