税金

源泉所得税は納期の特例を利用!手間が減って資金繰りも良くなる!

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起業すると、税金や社会保険などの事務手続きが必要になります。
税金の事務手続きの一つに、源泉徴収という税金の天引きがあります。
天引きした税金は、原則として毎月納付しなければなりません。
毎月となると、かなり手間ですよね。

ですが、納期の特例という制度を利用することで、税金の納付を半年に1度にまとめることができます。手間を大幅に減らすことができます。
さらに、後払いですので、資金繰りも良くなります。

源泉徴収とは

源泉徴収とは、事業者(会社など)が、給料や報酬を支払うときに、税金を天引きすることを言います。
天引きした税金は、事業者(会社など)が税務署に納付します。

例えば、会社が額面50万円の給料を支払う場合、所得税2万円を天引きして、48万円を従業員に支払います。
そして、天引きした所得税2万円については、会社が税務署に納付します。
※天引きする所得税の金額は、社会保険料・扶養の人数等で計算されます。

源泉徴収義務者

源泉徴収をしなければならない事業者は、

  • 法人
  • 従業員を一人でも雇用している個人事業主(一部の例外を除きます)

になります。
ですので、法人は、例外なく源泉徴収をしなければなりません。

源泉徴収の対象

一般的な会社が源泉徴収しなければならないものは、

  • 従業員の給料・賞与・退職金
  • 税理士などの士業の報酬
  • 原稿料
  • デザインの報酬

などの支払いが主なものになります。

ここで、気をつけたいのは、法人への報酬の支払いは源泉徴収しない、ということです。
例えば、税理士への報酬の支払いでいえば、
個人事務所の税理士への報酬→源泉徴収しなければならない
税理士法人への報酬→源泉徴収しない
となります。

源泉所得税の納期の特例とは

源泉所得税は、原則として、毎月徴収して翌月10日までに納付しなければなりません。
ですが、毎月ごとに源泉税の金額を計算して納付するのって結構手間がかかってしまいます。

ですので、「給与を支給する従業員が、常時9人以下」の会社であれば、毎月ではなく年2回の源泉税の納付にすることができます。
これを源泉所得税の納期の特例と言います。

納期の特例を受けた場合、年2回の納付になります。
具体的な納付の時期は、

  • 1月分~6月分→7月10日が納付期限
  • 7月分~12月分→1月20日が納付期限

となります。

納期の特例の対象となるもの

納期の特例の対象となるものは

  • 従業員の給料・賞与、退職金
  • 税理士などの士業の報酬

の支払いになります。

それ以外の報酬(原稿料・デザイナーの報酬など)の源泉税については、納期の特例の対象になりませんので、注意しましょう。

手続き

源泉所得税の納期の特例を受けるためには、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」という書類を税務署に提出しなければなりません。
この申請書を提出した翌月分から納期の特例が適用されます。

例えば、4月20日に申請書を提出した場合、5月分から適用されます。
ですので、
・4月分→5月10日に納付(原則どおり)
・5月~6月分→7月10日に納付
・7月~12月分→1月20日に納付
となります。

気をつけなければならないのは、会社を設立した月です。
納期の特例は、申請書を提出した「翌月」から適用されます。
ですので、会社設立直後に申請書を提出したとしても、会社の設立した月については、納期の特例は適用されることはありません。原則どおり、翌月の10日に納付しなければなりません。

会社を設立した月は、司法書士への会社設立納付登記の報酬の支払いが想定されます。
ですので、例えば、4月に会社設立をして納期の特例の申請書を提出した場合、
4月分の源泉所得税だけは、5月10日までに納付しなければなりませんので、注意しましょう。

源泉所得税の納期の特例のメリット

源泉所得税の納期の特例を適用すると、納付の手続きが年2回で済むので、手間を大幅に削減できます。
さらに、税金の支払いを遅くすることになるので、資金繰りがよくなります。
資金繰りは、「回収を早く、支払いを遅く」することで改善できます。

源泉所得税の納期の特例のデメリット

源泉所得税の納期の特例を利用すると、半年分の源泉所得税を一度に納付することになります。
つまり、一度に支払う税金が大きくなるので、源泉税の支払いが資金繰り計画に入っていないと慌ててしまいます。
ですので、資金繰り計画に忘れずに入れて、納税の資金をきちんと準備しましょう。

源泉所得税の納期の特例の要件に該当しなくなった場合

給与を支給する従業員が常時10人以上になった場合は、納期の特例を受けることができません。
その場合は、「源泉所得税の納期の特例の要件に該当しなくなったことの届出書」を税務署に提出しましょう。
この届出書を提出した翌月分から、原則どおり毎月の納付になります。

まとめ

給与を支給する人員が常時9人以下であれば、納期の特例を利用しましょう。
納期の特例は、申請書を提出した翌月からスタートです。
ですので、会社設立した月については、納期の特例は適用されません。

会社設立した月の源泉所得税の納付期限は、原則どおり翌月10日です。
かなり間違いやすいところなので、注意しましょう。

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石水 克一

石水 克一

大阪市中央区本町の日本政策金融公庫の創業融資に強い税理士です。 起業家支援に特化した代表税理士が担当者となり、お客様の近くに寄りそって、しっかりと経営サポートをします!
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