税金

個人事業主・フリーランスの法人化(法人成り)のタイミングは4つ

個人事業主・フリーランスが法人化(法人成り)を検討する場合、メリット・デメリットの比較も大切ですが、いつ法人化するかというタイミングもとても大切です。

そこで今回。個人事業主・フリーランスの法人成りのタイミングについて、まとめてみました。

所得が500万円以上になった場合

個人事業での所得(利益)が500万円以上になった場合は、法人にした方が税金が安くなる可能性がでてきます。
ですので、個人事業での所得(利益)が500万円以上になった場合は、法人化を検討すべきでしょう。

なぜ、個人事業を法人にすることにより税金の損得がでるのでしょうか?

それは、個人と法人では税率がちがうからです。

個人の所得税は、所得が多ければ多いほど、税率が上がっていきます(累進課税といいます)。
具体的には、個人の所得税の税率は、以下のようになります。
住民税は一律10パーセントですので、所得税・住民税を合わせると15~55%になります。

課税される所得金額 税率 控除額
~195万 5% -
195万~330万 10% 97,500
330万~695万 20% 427,500
695万~900万 23% 636,000
900万~1,800万 33% 1,536,000
1,800万~4,000万 40% 2,796,000
4,000万~ 45% 4,796,000

法人の場合は、所得が多くなっても、税率はそんなに変わりません。
具体的には、法人の税率は、次のようになります。

  • 所得が400万円以下の部分 約21.4%
  • 所得が400万円~800万円の部分 約23.2%
  • 所得が800万円を超える部分 約33.6%

ですので、所得が低いうちは所得税の方が安くなりますが、所得が高くなると法人税の方が安くなります。
その分岐点の目安が所得500万円ぐらいになるということです。

法人(会社)にかかる税金について、詳しくはこちらをご覧ください。

個人事業主・フリーランスにかかる税金について、詳しくはこちらをご覧ください。

 

売上が1,000万円を超えた場合

売上が1,000万円を超えると、2年後に消費税を納税する義務がでてきます。
(ただし、上半期の売上・給与がともに1,000万円を超えている場合は、1年後に消費税の納税の義務がでてきます)

ですので、売上が1,000万円を超えた年の2年後(または1年後)に法人成りをすることより、消費税の免除の期間を延長することができます。

例えば、開業1年目に個人事業で売上が1,000万円を超えた場合、3年目に消費税を納税する義務がでてきます。
ですので、3年目に法人化することにより、以下のようになります。

  • 1年目・2年目は、個人事業主として消費税が免除される
  • 3年目・4年目は、法人として消費税が免除される

つまり、法人成りによって、4年間の消費税が免除になることも可能になります。

ただし、資本金を1,000万円以上にしてしまうと、会社設立1期目から消費税の納税が必要になってしまいますので、注意しましょう。

消費税の免除について、詳しくはこちらをご覧ください。

取引先から法人化を求められる場合

個人事業を法人にすることにより、対外的な信用度がアップします。

大手企業などによっては、法人であることを取引の条件にしていることがよくあります。
ですので、取引先から法人化を求められる場合もあります。

そのような場合は、税金面でのタイミングよりも優先して法人化を検討すべきでしょう。
税金面でのタイミングにこだわって、営業の機会損失になってしまっては本末転倒になりかねません。

従業員を採用しようとする場合

個人事業主・フリーランスがある程度の取引の規模になると、従業員の採用が必要になってきます。
言うまでもありませんが、人材の質は経営に大きな影響を与えます。

そこで、従業員を採用しようとするタイミングで、法人化することにより、良い人材を確保しやすくします。

従業員を採用しようとするタイミングで法人成りした方が良い理由は2つあります。

一つは、会社にすることにより、求職者から見た印象がアップするためです。
求職者から見ると、やはり会社の方が個人事業よりもきちんとして安定しているという印象になりやすいです。

もう一つは、会社にすることにより、社会保険が完備されることになるからです。
法人にすると社会保険に強制加入することになります。
求職者から見ると、社会保険に入れるのと入れないのでは大きな違いです。
社会保険料は会社にとっては高いコストになりますが、従業員にとっては大きなメリットになります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

税金面からみると、所得が500万円以上になる、または、売上が1,000万円を超えるときが法人化を検討するタイミングになります。

ですが、取引先からの要請がある場合や従業員を採用しようする場合は、そのタイミングで法人化することを検討しましょう。
税金面でのタイミングにこだわって、営業の機会損失になったり、採用活動がうまくいかなかったりするのは、本末転倒になりかねません。


法人成りは、メリット・デメリットの検討、タイミングの検討など、しっかりしたシミュレーションが必要になってきます。
ですので、法人成りを検討するときは、税理士に相談することを強くオススメします。

法人成りのメリット・デメリットについて、詳しくはこちらをご覧ください。

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石水 克一

石水 克一

大阪市中央区本町の日本政策金融公庫の創業融資に強い税理士です。 起業家支援に特化した代表税理士が担当者となり、お客様の近くに寄りそって、しっかりと経営サポートをします!
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