税金

法人(会社)にかかる税金を一覧にまとめてみました

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会社設立してから1年のあいだに、税務署や都道府県や市町村から税金の書類がたくさん届きます。

会社が納めるべき税金の種類はたくさんあります。
会社経営をする上で、どういった税金が、いつ、いくらぐらいかかるのか、全体像は知っておきたいところです。

そこで今回、法人にかかる税金についてまとめてみました。

法人にかかる税金

法人(会社)にかかる税金は、次のとおりです。

  • 法人税・地方法人税
  • 法人住民税
  • 法人事業税・地方法人特別税
  • 消費税
  • 償却資産税
  • 事業所税

それでは、ひとつずつ説明していきます。

説明にあたっては、次の2点を前提とします。

  • 小規模の会社をイメージして、税率などは一番低いものが使われるものとします。
  • 令和元年9月30日までに開始する年度で使われる税率とします。

法人税・地方法人税

法人税・地方法人特別税は、決算日から2カ月以内税務署に申告・納税する税金です。

法人税

法人税は、会社の所得に対してかかる税金です。
所得というのは、税金上の利益のことです。

法人税は、次のように計算されます。

  • 所得が年800万円までの部分 所得×15%
  • 所得が年800万円を超える部分 所得×23.4%

このように、法人税は2段階で高くなる仕組みになっています。

地方法人税

地方法人税は、次のように計算されます。
法人税×4.4%

法人住民税

法人住民税は、決算日から2カ月以内に、都道府県と市町村に申告・納付します。
法人住民税は、法人税割と均等割の合計で計算されます。

法人税割

法人税割は、次のように計算されます。

  • 都道府県の法人割 法人税×3.2%
  • 市町村の法人割 法人税×9.7%

均等割

利益がいくらであるかにかかわらず、均等にかかってくる税金です。

資本金が1,000万円以下、従業員50人以下の場合ですと、均等割は次のようになります。

  • 都道府県の均等割 20,000円
  • 市町村の均等割 50,000円
  • 合計 70,000円

つまり、赤字であっても必ず均等割の7万円はかかってきます。

均等割の金額は、都道府県、市町村によってはもう少し高い場合があります。インターネットなどでチェックしましょう。

法人事業税・地方法人特別税

法人事業税・地方法人特別税は、決算日から2カ月以内に都道府県に申告・納付する税金です。

法人事業税

法人事業税は、会社の所得に対してかかる税金です。

法人事業税は、次のように計算されます。

  • 所得400万円以下の部分 所得×3.4%
  • 所得400万円~800万円の部分 所得×5.1%
  • 所得800万円超の部分 所得×6.7%

地方法人特別税

地方法人特別税は、次のように計算されます。
法人事業税×43.2%

法人税・住民税・事業税の実効税率

法人税・地方法人税、法人住民税、法人事業税・地方法人特別税とみてきました。
これらは、すべて法人の所得をベースとして計算される税金になります。

それぞれ個別の税金を計算しても、所得(税金上の利益)に対してトータルでいくら税金がかかるのかわかりにくいですよね。

ですので、会社がもうけに対して実質的に負担するトータルの税金の割合を考えます。
これを実効税率と言います。

実効税率は、会社のある地方自治体によって少し異なりますが、次のようになります。

  • 所得が400万円以下の部分 約21.4%
  • 所得が400万円~800万円の部分 約23.2%
  • 所得が800万円を超える部分 約33.6%

例えば、所得が400万円であれば、
400万円×21.4%=85.6万円
となります。
ですので、85.6万円ぐらいが法人税・地方法人税、法人住民税、法人事業税・地方法人特別税トータルの税金と考えられます。

消費税

消費税は、決算日から2カ月以内に税務署に申告・納付する税金です。

消費税の納税義務

消費税は、2年前の売上が1,000万円を超える場合などに納税しなければなりません。

ですので、資本金が1,000万円未満の場合、設立3期目以降に納税することになる場合が多いのではないでしょうか。
(ただし、会社設立1期目の売上と給与がともに1,000万円を超えた場合は、2期目から納税しなければなりません。)

消費税の免除の仕組みについて、詳しくはこちらをご覧ください。

消費税の計算方法

消費税の計算は、原則課税と簡易課税の2つの方法があります。

原則課税による消費税の計算は、次の通りです。
【預かった消費税-支払った消費税

簡易課税は、2年前の課税売上高が5,000万円以下で、届出書を出している場合のみ選ぶことができる計算方法です。

簡易課税による消費税の計算は、次のようになります。
【預かった消費税-預かった消費税×みなし仕入れ率

みなし仕入れ率は、業種により40~90%の間で6つの区分に別れます。

原則課税と簡易課税は、計算の方法がまったく違うので、どちらを選ぶかで税金の有利不利がでてきます。

消費税の原則課税と簡易課税の計算方法について、詳しくはこちらをご覧ください。

償却資産税

償却資産税は、器具備品や機械などの固定資産を持っていることに対してかかる税金です。
市町村に申告・納付する税金になります。

償却資産税の計算方法は、次の通りとなります。
【固定資産の課税標準額×1.4%】

税率は、市町村によって少し違う場合があります。

課税標準額という少し難しい言葉が出てきました。
課税標準は、買った金額から使った年数に応じて減った価値の分を引いた金額のことです。

課税標準額が150万円までは税金はかかりません。
ですので、小規模の会社ですと、かからないことも多い税金です。

事業所税

事業所税は、決算日から2カ月以内に市に申告・納付する税金です。
政令指定都市などの大きな市に事業所がある会社が対象になります。

事業所税は、事業所の面積が1,000㎡以下で従業員が100人以下の場合は、かかりません。
ですので、小規模の法人には、あまり関係のない税金です。

中間申告・予定納税

中間申告・予定納税は、税金の前払いです。
中間申告・予定納税で支払った税金は、確定申告の時に精算されます。
いつ、いくらかかるのかおさえておきましょう。

法人税・住民税・事業税等の中間申告

前年度の法人税の年額が20万円を超える会社は、法人税の中間申告をしなければなりません。

法人税の中間申告は、期首から8カ月以内に申告・納付しなければなりません。

法人税の中間申告の税額は、原則として次のように計算されます。
【前年度の法人税の年額×1/2】

法人税の中間申告をしなければならない会社は、法人住民税・事業税等の中間申告も同時にしなければなりません。
法人住民税・事業税等の中間申告については、申告・納付期限、計算方法など法人税の中間申告とまったく同じです。

法人税の中間申告について、詳しくはこちらをご覧ください。

消費税の中間申告

前年度の消費税が48万円を超える課税事業者は、消費税の中間申告をしなければなりません

消費税の中間申告は、前年度の消費税の年額によって申告・納付の回数がちがいます。

前年度の消費税が48万円~400万円の場合ですと、申告回数・納付期限・計算方法は次のようになります。

  • 中間申告の回数は1回
  • 申告・納付期限は、期首から8カ月以内
  • 消費税の中間申告は、原則として次のように計算されます。
    【前年度の消費税の年額×1/2】

消費税の中間申告について、詳しくはこちらをご覧ください。

源泉所得税・特別徴収の住民税

法人は、従業員の給料から源泉所得税と住民税を天引きして、天引きした税金を税務署と市役所などに支払わなければなりません。

天引きした税金を支払うということなので、会社が税金を負担するわけではありません。
ですが、事務の負担がかかってしまいます。
そこで、事務の負担を減らすために、「納期の特例」という制度が用意されています。

源泉所得税

従業員の給料、税理士への報酬などから源泉所得税を天引きして、天引きした所得税を税務署に納付しなければなりません。
これを「源泉徴収」といいます。

源泉所得税は、原則として毎月徴収した分を翌月10日までに納付しなければなりません。

源泉所得税は毎月納付が原則ですが、納期の特例という制度を利用すると年2回の納付に減らすことができます。

納期の特例を利用した場合、納税の期限は次のとおりになります。

  • 1月分~6月分→7月10日が納付期限
  • 7月分~12月分→1月20日が納付期限

源泉所得税の納期の特例について、詳しくはこちらをご覧ください。

住民税(特別徴収)

住民税についても、源泉所得税と同じような制度があります。

従業員から住民税を天引きして、天引きした住民税を市役所などに支払わなければなりません。
これを「特別徴収」といいます。

特別徴収する税額は、従業員の住所の自治体から通知されますので、税金を計算する必要はありません。
通知された税額を、6月分から翌年5月分まで毎月の給料から天引きして、原則として翌月10日に納付しなければなりません。

源泉所得税と同じように、住民税は毎月納付が原則ですが、納期の特例という制度を利用すると年2回の納付に減らすことができます。

納期の特例を利用した場合、納税の期限は次のようになります。

  • 6月~11月分→12月10日が納付期限
  • 12月~5月分→6月10日が納付期限

源泉所得税の期限とは1ヶ月ズレているので、注意しましょう。

法人にかかる税金のスケジュール

決算月が3月の法人にかかる税金のスケジュールを一覧にしてみました。

(決算月が3月の法人の場合)

4月 償却資産税(1期)
5月 法人税・住民税・事業税等(確定)
消費税(確定)
事業所税
6月 特別徴収の住民税(6月10日)
7月 源泉所得税(7月10日)
償却資産税(2期)
8月  
9月  
10月  
11月 法人税・住民税・事業税等(中間)
消費税(中間)
12月 特別徴収の住民税(12月10日)
償却資産税(3期)
1月 源泉所得税(1月20日)
2月 償却資産税(4期)
3月  

まとめ

いかがでしたでしょうか?

法人税・住民税・事業税はトータルで所得に対して実効税率22~33%ぐらいかかると考えましょう。

均等割は、赤字であっても必ずかかってくる税金です。

都道府県、市町村に申告・納付する税金については、自治体によって税率が少し違う場合がありますので、必ずホームページなどでチェックしましょう。

個人事業主・フリーランスにかかる税金の一覧については、こちらをご覧ください。

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石水 克一

石水 克一

大阪市中央区本町の日本政策金融公庫の創業融資に強い税理士です。 起業家支援に特化した代表税理士が担当者となり、お客様の近くに寄りそって、しっかりと経営サポートをします!
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