税金

会社設立時の資本金の決め方、目安と最低金額はいくら?

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会社を設立するときに、資本金をいくらにするかというのは悩みどころですよね。
資本金は、色々なところに影響してきます。
具体的には、

  • 対外的な信用
  • 銀行融資
  • 許認可
  • 税金

といった点になります。


それぞれどんな影響があるのかを理解したうえで、結局のところ資本金はいくらにすればいいのか見ていきましょう。

対外的な信用

あなたの会社と新規の取引を始めたい会社があったとします。
ですが、相手からすれば、あなたの会社のことが何もわからないので、取引していいのか判断できないですよね。
継続的かつ安定的な取引が期待できないようでは、大きな損失になってしまいます。

そこで、相手先があなたの会社について与信調査をすることがあります。
与信調査の項目の一つに資本金があります。
資本金は登記されているので、隠すことができませんし、登記簿謄本を見ればすぐにわかります。

極端に資本金が小さい場合には、信用リスク・倒産リスクが高いとして、取引を見送られる可能性があります。

銀行融資

銀行融資にも、資本金は大きく影響します。

起業してはじめに借りるのが、創業融資になります。
創業融資では、自己資金が審査に大きく影響します。
自己資金は希望する融資金額の1/3以上、かつ、100万円以上が必要になります。

ですので、資本金がこの水準に達していない場合は、あなたの通帳などで他に自己資金が用意できていることを示さなければなりません。

創業融資を受けた後の融資については、決算書が審査のベースになります。
銀行が決算書で必ずチェックするのが「自己資本比率」です。
自己資本比率が極端に低い場合は、銀行の融資は難しくなります。

会社の資本(総資本)というのは、

  • 元手となる資本金と、その後の会社の利益で自ら作ったもの→自己資本
  • 銀行からの借入れなどで外から調達したもの→他人資本

で成り立っています。

自己資本比率というのは、会社の資本(総資本)のうち自己資本がどれだけあるかを表します。
計算式でいうと
【自己資本÷総資本×100%】
となります。

会社を設立して何年間かは、利益の積み上げもあまりない場合が多いです。
ですので、資本金がいくらかで自己資金は大きく変わります。
そうすると、
資本金が少ない→自己資本が少ない→自己資本比率が低い
となってしまいがちです。

自己資本比率が低いということは、会社の資本の大部分を銀行借り入れなどの他人資本でまかなっていることになります。
銀行借り入れなどの他人資本は、当然ですが返さなければなりません。
ですが、経営状況が悪くなって赤字が続くと、返済できなくなって倒産してしまいます。

つまり、自己資本比率が極端に低いと貸倒れリスクが高いということです。
ですので、銀行は自己資本比率が極端に低い会社には融資をしないのです。

許認可

開業する業種によっては、許認可の条件として資本金の最低ラインが決まっていることがあります。

いくつか例をあげると

  • 一般建設業→500万円
  • 人材紹介事業(有料職業紹介事業)→500万円
  • 一般労働者派遣事業→2,000万円×事業所の数

などとなります。

許認可の必要な業種の場合、資本金の条件がないか必ずチェックしましょう。

税金

税金面では、逆に資本金が大きすぎると損をしてしまうことがあります。
資本金で大きく影響するのは、「均等割」と「消費税の免除」です。

均等割

均等割というのは、

  • 都道府県と市長村に支払う税金です。
  • 赤字であっても必ず払わなければいけない税金です
  • 資本金と従業員の数で税額が決まります。

といったものです。

従業員が50人以下の場合、

  • 資本金1,000円以下→7万円
  • 資本金1,000万円超1億円以下→18万円

となります。
※自治体によっては、もう少し高くなる場合がありますので、ホームページなどでチェックしましょう。

つまり、資本金が1,000万円を超えると均等割の金額が一気に跳ね上がってしまいます。

消費税の免除

資本金が1,000万円「未満」であれば、会社設立から2期分の消費税が免税になります。
(2期目については、さらに1期目の上半期の売上・給与がともに1,000万円以下であることが必要になります)
1,000万円「未満」なので、9,999,999円までということです。

詳しくはこちらをご覧ください。

起業から2年間、本当に消費税が免除されるのか?

資本金の適正額

結局のところ、資本金はいくらにすればいいのでしょうか?

結論から言うと
【初期費用+運転資金×3ヶ月分】
が資本金の目安になります。

例えば、
・初期費用が300万円
・運転資金が100万円/月
であれば
300万+100万×3カ月=600万円
が資本金の目安になります。

起業して軌道がのるまでには、しばらく時間がかかります。
ですので、開業して最初の3カ月間の必要資金を自己資金でまかなうことができれば、安心してスタートを切ることができるでしょう。

ただし、税金面のメリットを活かすために、9,999,999円を上限にしましょう。

そこまで、資本金を用意できないということもあるでしょう。
その場合であっても、資本金は最低100万円以上にしましょう。
100万円を下回ると、銀行融資に大きな影響がでる可能性があります。

まとめ

資本金は、事業の元手になるお金です。
最近は、あまり元手のかからないビジネスも多いです。
そういったこともあってか、資本金が極端に少ない会社を見ることがあります。

ですが、資本金が極端に少ないと会社の信用や資金調達など色々と影響がでてきます。
ですので、元手のかからないビジネスであっても、資本金は最低100万円以上にすることをオススメします。

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石水 克一

石水 克一

大阪市中央区本町の日本政策金融公庫の創業融資に強い税理士です。 起業家支援に特化した代表税理士が担当者となり、お客様の近くに寄りそって、しっかりと経営サポートをします!
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